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平成19年11月2日作成
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「あら、おはよう!ご機嫌はいかがかしら?さっそく、今からモーニングの準備をしますね」

そう言うと、幸子はダイニングキッチンに行く為に、自室から出ていった。

そこで、モーニングを作る為だった。

自室は二階にあるので、そこにいく為には階段を降りなければならなかった。

幸子は階下へ向かう階段の手すりを上手に使いながらスイスイと一階へ滑るように降りたのだった。

その姿はさながら元気のいいオテンバ娘のようであった。

幸子の自室では、ユミコが、まだ完全に眠気が取れないのか両手を挙げて、大きく伸びをしていた。

「あぁああぁ~~~~!!今日もまた新しい一日が始まるわあぁ~!!!」

そう言いながらユミコの脳裏には夕べの義男が別れ際に言っていた、『目が覚めたら、例の場所で会おう!』と言う言葉を思い出していた。

思えば、大変情熱的で劇的な想い出深い別れ際であった。

今にも立ち去ろうとする義男に対して慢心の想いを込めて思いっ切り抱きついたのだから。

“義男は、私だけの物よ!誰にも渡さない!!”

義男の事を完全に私物化し、心から本気でそう想い独占欲に燃えていた。

“近づく物は、皆、容赦しないわぁ!!”

今、現在でも間違いなく、そう想っているのだから始末に終えないのだ。

恋する女のサガと言おうとか。

巻き込まれた者の身にもなれと言いたいものだ。

確かに義男は素晴らしく凛々しくて雄々しいプリンスであるが何もそこまで剥きになることもあるまいに。

誰も駄目とは言ってはいないのだ。

どうぞ、勝手にするが言いとみんなが思っているのに違いないのだ。

そして、義男がいう例の場所とは外ではなく、15人とそれプラスの陰謀集団が待ち受ける、例のバーチャル空間の桃源郷の事を指し示しているのは間違いなかった。

そこ以外に彼らと接点を持てるような場所はもはやなかったのだ。

色々な考えが過っているうちに幸子がモーニングをトレーに乗せて自室の扉(ドアー)を開けたのだった。


 

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