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平成19年11月2日作成
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しかし、それにしても、義男もどうかしている。

‘愛しい者’を呼ぶために行った魔術で、どういう訳か手違いで現れたユミコの怨念のような生霊の化身に自分の身を滅ぼされ、肉体のない身となったのにも関わらず幽体離脱とか、テレポーテーションのような霊能力や超能力を駆使して、突如、幸子の自室に現れたユミコに対して、慈愛に満ちた情け深い態度は、まるで生き菩薩のようであった。

自分が幸子の自室で術によって改めて、再度呼び寄せた‘愛しい者’の出現で、あっという間に床に倒れ付してしまったユミコを少しも恨む様子も見せず優しく介抱して見せたのだった。

やはり、男という物は、例え、一度は命を狙われようと敵があまりにも美しすぎると己を忘れて、溺れきってしまう者なのか?

だとしたら、あまりにも情けなく滑稽なことではなかろうか?

心の奥底から湧き上がる煩悩が15人とそれプラスの陰謀集団の中でも、もっとも知能に優れ冷静なタイプの義男の心さえも蝕み、魔物のような美貌の前では己をコントロールすることが不可能になり赤子同然なのだろうか?

それに、義男の言う‘愛しい者’だってユミコに負けないくらい美しいのだ。

いや、もしかしたら、義男の‘愛しい者’はユミコの美貌を軽く超えているかもしれないのだ。

つまり、それくらい美しいということだ。

確かに先ほど幸子の自室で、義男が術によって‘愛しい者’を呼んだ時に、初めてその姿を見た者達は皆、その美しさに見惚れて我を忘れたのは事実だった。

哲史などその現象がハッキリ行動に現れていた。

海外旅行まで共にし、あれほど気に入っていた幸子やこれまたウットリするほどの美貌のユミコに対しても突然ツッケンドンな物言いに変わっていた。

まあ、哲史の場合、常日頃からツッケンドンな物言いには違いなかったが。

そして、幸子はといえば、身の内に義男からユミコの邪悪な魔術からの保身の為に授かった‘愛しい者’を抱え込んだまま、いくら呼んでも目を覚まさないユミコに対して、どう思ったのかふとユミコのつけている黒い金と銀のラメ入りの仮面が気になり、それを外そうとして仮面に手をかけていた。

仮面を外すと、そこにはユミコのこれまたそれはそれは美しいまるで御伽の国から抜け出た絵のような美貌のフェイスが露になったのだった。

幸子は思わずその輝くばかりの美しさに息を呑んだ。

同性から見ても、そうなのだから男から見たら、きっと誘惑から我が身を抗ぐことが出来ず堪らないことなのだろう。

幸子にもそれが分かったので、ここにいる呆けた男達の行動を非難する気などサラサラなかったのだ。



 
 


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