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平成19年11月2日作成
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皆で食べたその美味しいチョコレートボンボンは外国製のものだった。

甘くてウィスキーのアルコールもほどよくチョコレートが溶けると旨味が口の中全体に染み渡る感じでグーだった。

実はこの経営者は偉く人がよい感じで如才ない感じだったが、実は、幸子の手練手管に引っかかり、見事、騙され、チョコレートボンボンを買わされたり、その他にも言葉巧みに洋服やバック、化粧品やアクセサリー、そしてもちろん小説家を目指す幸子のために本や図書券をしょっちゅうプレゼントさせられていたのだった。

しかし、現時点で何も聞かされていない涼がその事を知る由もなかったのだ。

無論、自分が経営する都内の某お見合いパブの地下室でバドワイザーをありったけ驕り、プロポーズまでしたのだから、この経営者の心中はおそらく幸子のことで胸がいっぱいだったのではなかろうか?

パブの地下室で寄り添いチークダンスを踊った時の互いの肌の温もりもまだ冷めやらなかったのに違いない。

「そろそろ、出ませんか?」

そう言ったのは涼だった。

「そうだね、もう明け方だね、僕は合わせるよ」

と気のいい経営者である紳士はそう答えた。

「それじゃ、でましょ、でましょ!」

と幸子が指揮を取る様に少し騒いだのだった。

涼は男としての面子にかけてもここは自分がお勘定をとさっきから思っていたのだった。

なので一人先に急いでレジに向かったのだ。

「ここは、私が払うよ」

予想していた通り、経営者が経済力に物を言わせてそう言って来たが、涼は

「いいえ、ここは僕に払わせて下さい!お願いします」

と真剣な表情でいうので

「なら、こうしよう半分づつでどうだい」

と話が一向に終わりそうもなくなってきたので、涼も仕方なく

「わかりました、そこまでいうならそれでお願いします」

と折れたのだった。

 


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