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平成19年11月2日作成
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それからの経緯はこうだった。

喫茶店でオーダーしたココアを飲みながら、伝言ダイヤルの女性は幸子に聞いた。

「これからどこへ行きますか?」

すると幸子はすぐこう答えたのだった。

「本屋さんに行きましょう」

行き場所は決まったが、さてどこの本屋にしようかとなったが、とりあえず本が好きな幸子のお任せコースということになったのだった。

後を着いて行くと新宿の紀伊国屋書店の別館のような所へ着いたのだった。

言い忘れたがさっきの喫茶店も新宿の喫茶店であった。

なので、そこから少し歩いた場所にある紀伊国屋書店が、もっとも格好の場所となったのだろう。

そこの別館のビルの中の一般書店のような間きりの大きなシースルーのガラス張りのショーウィンドウの扉を開けて入って行くと、その中の雑誌コーナーのようなとこに幸子はまっすぐに歩いていった。

伝言ダイヤルの女性も、すぐ、その後を着いて行ったのだ。

雑誌コーナーをジックリと眺め渡してから幸子が手にした一冊の雑誌、それは恐るべきタイトルの雑誌であった。

その雑誌のタイトルは「死について」だった。

偉く小難しい雑誌を読むんだなぁとその時、伝言ダイヤルの女性は思ったのだった。

その他に幸子が選んだ雑誌は、“SPA”だった。

今はどうか知らないが、あの頃は“SPA”は、結構、各業界の色んな情報や話題が盛りだくさんで、重宝する雑誌だったのだ。

あとは「宝島」という人気が定番の雑誌も手に取っていた。

確かその時の「宝島」の雑誌はレズとか同性愛者の特集を扱っていたと思う。

表紙に大きく見出しが出ていたのを今も記憶しているのだ。

結局それらの雑誌すべてを伝言ダイヤルの女性がすべて手持ちのお金で買ったのだった。

もちろん幸子は

「ありがとうございます」

と、とても嬉しそうに笑顔でお礼を言ったのだった。


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