マクドナルドのチーズバーガーにパクつきながら、そう大声でまくしたてたのは、あの幸子に捨てられた涼だった。
慌てて話したためか、口の周りにチーズが少しついたままだった。
「俺なんか高い海外のチョコレートを一ダースはあいつにプレゼントしたぜ!」
「俺は、あいつの酒に付き合って飲み代をぼったくられたな・・・・wありゃぁぼったくりと同じだ」
などと、そこに集まった15人の男共は口々に自分が幸子に受けた屈辱を語りだしたのだった。
「少しは相手の懐のこと考えられないのか・・・」
とある者が言えば、
「あいつ、少しレズの毛があって、俺が知っている半分風俗、半分キャバクラで働いている女と付き合っていてさ、金持ってりゃあ誰でもいいんだぜ、つまりはよぉ」
とまた先程、話していた哲史が話しに入ってきた。
「このままじゃすまねぇ・・・なぁ、そうだろう」
とある男が言えば、
「あたりめぇよぉ、俺にいい考えがある・・・まかせろ!」
別のものが息巻いたのだった。
「いい考えって何だよ!」
と哲史が急かすと、その男はこう答えた。
「俺、Sのファンなんだけどさ、Sのファンには怖いお兄ちゃんもいっぱいいるんだぜぇ」
「それが、どうしたんだよ」
と誰かが突っ込めば、
「いざとなれば、ズバンだ!!」
「何を隠そう、俺は火炎大魔王だ!」
「俺はOのファンなんだけど、誘い出して落とすのがいいと思うぜぇ」
聞いているとゾッとするような内容の会話だった。
涼はこれらの仲間とネットで知り合ったが、こんなに短気な連中を知り合ったことを今更ながら恐ろしく感じヒヤヒヤしだしていた。