オーダーした飲み物が届くと、二人はお茶を楽しみながら、微笑みあっていた。
「二人きりになれるとこってどこなの?」
とプロ男が確かめるように質問をすると
「それはもちろん大人の時間を過ごせるとこです、ただ条件があります」
「条件って何?」
ほれきたと思ったが、その素振りを隠しながら驚いたようにプロ男が尋ねると
「今度、私のお店に来てくれることと、色んな相談に乗って頂きたいということです」
と伝言女性Aは答えたのだった。
プロ男は要求が思ったより、ありきたりな内容だったので、ある意味ホッとしたのだった。
「もちろん、だいじょうぶだよ、そのつもりだよ」
と頼もしそうに優しく答えたのだった。
飲み物がなくなると、さっそく二人は喫茶店を後にして、新宿近辺のラブホテルを捜し求めたのだった。
喫茶店を出て少し裏通りを進むとその手の通りはすぐそこにあった。
何も悩む必要などなかった。
その通りの中から好きなラブホテルを選べばよかったのだから。
4,5分歩いた頃だったろうか?ある1軒のホテルの前で伝言女性Aが歩みを止めた。
「ここがいいです」
少し恥ずかしそうに伝言女性Aがそういうとプロ男は
「いい感じだね、そうだね、ここにしよう」
と言ったのだった。
伝言女性Aが選んだそのラブホテルの中に入っていくと、ホテルの中はどこにでもあるような感じの造りだったが、各部屋の紹介のパネルがまず目に付くとこに掲げられていたのだ。
その中から、好きな部屋をプロ男に促されるまま、伝言女性Aがボタンを押したのだった。
その部屋は、ハート型のお風呂がパネル写真にある感じの良い部屋だった。
部屋は、3階だったので、エレベーターを昇って行くとき、自然に二人は寄り添い腕を組んでいたのだった。