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平成19年11月2日作成
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例のバーチャル空間内では口さがない噂も次々流れ出した。

「あいつさ、死体が発見された時は、体の一部分が腐ってたらしいぜ!」

「白目剥いてたってなぁ」

「殴られた痕があったらしいぜぇ」

「じゃ、他殺か?自殺だって俺は聞いたぜ」

「部屋の鍵は二重に内側からかかってったなぁ、不気味だよな」

などなど、どこからどう情報が入ったのか、バーチャル空間の中の仲間内ではその話題で持ち切りだったのだ。

哲史はスッカリいつもの元気はどこへやらで閉口していた。

その上、急に熱が出て寝込んでしまったのだ。

そして、仲間の一人の泣き虫米田は、ただただ、口も利けずにリアルで一人大粒の涙をポロポロと流していたのだ。

ただ、その姿はバーチャルでは分からなかった。

いつものトナカイのアバターでポツネンと一人、マイルームに引き篭もっていた。

もう、あの気のいい義男に会える事は二度とないんだと思うだけでも悲しくて泣けて
きたのだ。

米田は元来、泣き虫な男だった。

バーチャルのマイルームの中ではコーヒーを飲んでいたが、リアルの自室では緑茶を飲みながら噎び泣いていたのだ。

どれくらい時間がたったろうか、ふと我に返り時計を見ると時刻は既に夜の11時を回っていた。

義男の突然の死亡によるショックで自失呆然としている状態の米田の脳裏に突然ピピッと感じる何かがあった。

それは何か弱い電気のような感じにも似ていた。

なので少し頭の中が痺れる感覚を受けた。

その時だ、米田の頭の中で何か囁くような声が聞こえたのだ。

「元気かい、僕だよ」

その声は、なんと、あの死んだはずの義男の声だった。

 

 


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