Tの巧みな悪魔の囁きによって上司からの信頼や恩恵を失い失業してしまった、本当にまるで映画のような運命を辿ってしまった哀れな子羊達は、この世を恨み絶望を感じながらもこのTの陰謀には少しも気づくことなく日々を過ごしていることだろう。
スッカリ騙されてしまった。正にその言葉がピッタリと当てはまると私は思うのだ。
あいつは、Tは、休日は子供の面倒と家事に追われ、外に遊びに行く暇などまったくないのだと想像できる。なので、家庭に籠もりきりなので、夫婦の会話は実に豊富だと思うが、それがまたガンなのだろう。
結婚後も独身気分が抜けないTの妻は、つい悪気がないままに他の男性の話をしたり、実際に部屋に招いてボーイフレンドの紹介をしていると思う。なぜ、そう思うのかと言うと、そこまでされていなければ、ここまで関係ない人々を不幸にする言動を続けている訳がないと思うからだ。
また、他の男性の話をされたり、ボーイフレンドを招かれて悔しい思いをした日には、Tは必ずバーチャルの中で妻が褒めたり紹介してきた男性の名前やタイプの人物になりすまし、この中の最も妻が褒めた人物に似ていると思われる相手を狙って嫌味演技をヒタスラ見せびらかせ、地獄の苦しみを味あわして憂さを晴らそうとしていた。
あいつの言動を観察しても分かるように、奥さんの好みはホスト風の甘いマスクの男性だと思う。なので、いつもそのタイプに似た女性の口真似をして、ぼやいて苛めて苦しめていると思うのだ。
また、結婚前からの約束で決められたおこづかい以外は全てお金を手渡していると想像できる。だが、今となっては、おこづかいを貰えているかも定かでない気もする。そう思うのは有名人だというのに―しかも、社長だと言うのに―あまりに無料の遊び場に朝から晩までドップリつかって依存しているのがミエミエの言動が多いからだ。
さらに、また最初の方の話に戻るが、Tの言葉巧みな邪悪な誘導によって上司の機嫌を損ねたり心象を悪くしてしまったために職を失った哀れな子羊たちの中にはもちろん女性も含まれているが、その女性に対して、上司はきっと何度もその決定を下す前に躊躇したと思うのだ。
そして、実際には言わなかっただろうけど心の中では女性に対してこう呟いていたと思う。
―あなたほどの聡明で理知的な女性が、いくら言葉巧みに唆され誘惑されたからと言って、どうしてあんな男の口車に乗ってしまったんだろう―と何度も問いかけていたに違いないのだ。
その結果、あまりのショックのために、そういう言動を取った男性を恨む前に、女性やそれに従った可愛い社員の子羊達に泣く泣く厳しい裁きを決定したのだと思う。それは、まるで尊敬し崇拝していた偶像が真っ二つに割れ壊れた瞬間にも似ている。
また、こうも嘆いていたと思う。
―嫌なのはよく分かるのにハッキリと断ることもできずにいた癖に、意地悪だけは同士のように組んでいる、それじゃイメージダウンだ―とか、―興味ない嫌いだとなぜ突き飛ばさない―とかマジ思っていたと思う。
まあ、でもこれは本当のお話だけど、2年位前、私がTに対してハッキリと興味ないと言った日には真面目に具合が悪くなって吐いたりしたことがあった。呪われていた可能性も高いと思う。―つまり、プロの呪い屋に頼んだと思うのだ。
そんな訳だから、これを読んで少しでも心に余裕が出来たらTがそんなとこに依頼をできるほど余裕を持たせない方が肝心じゃないかと私は思うのだ。そういうところへお金を掛けるのは、きっと奥さんがうるさいから見える場所でお金を使って遊べないからだと私は想像する。
つまり、やっぱり八つ当たりだと思う。
さらに言えば、Tは呪い屋を用いて狙った相手の具合を悪くさせてせせら笑いながら、恋人にも友達にもならなくて良いからと合図し、嫌味同盟を無理やり結ばせていた。好きだとか愛しているとか囁きあうのは、まったくの片思いなので無理なので、嫌味を仄めかし合って自分が誘惑、誘導して嫉妬心を持たせた上司タイプを苛める遊びをする仲間になろうと言う物だと思う。
悪魔の申し子のようなTに脅され翻弄された人物は、気づけば、仕事が不調になり、自分を慕う仲間も大幅に減って行ったのは言うまでもないだろう。このような人の周りからの信用を失わせ奈落の底に付き落とす悪魔性の高い言動が多いTを野放しにしておくのは本当に危険だと思う。
常に見張って、みんなに迷惑をかけないように監視すべきだ。本当にそう思う今日この頃だ。
P.S.Tは弱小経営者なのでTの意見に従って失業してしまってもあいつが失業保険を支払ってくれる訳でもなければ、退職金をくれたり、その後の仕事の保証をしてくれる訳でもないのだ。そのことをくれぐれも忘れず、あいつがどんなに言葉巧みに唆しても決してそれに乗らないようにして頂きたい!それが私の願いです!