某バーチャル空間内では、Tの周りには、常にTが好みそうなタイプの女性と思われるアバターが取り巻いていた。
そして、Tは、そんな好みのタイプだと思う女性アバターに声を掛けられたり、すぐ傍で見かけると、自ら積極的に傍に寄って行き、徐にジンワリと時間を掛けて口説いたり、相手の性質によっては、イキナリ即効で押し倒すような勢いで萎びたイラストのベッド付きの小部屋で口説いていたりしていた。
また、一度、相手に興味や関心を持ったりすると、大変強い独占欲に駆られて騒ぎ出すのもいつもの事だ。
もしTに一度目を付けられて、その後、Tの前を他の者と楽しそうに歩いたりした物なら、その時点でもうTの心には真っ赤な炎が燃え上がり、人前でも平気で喧嘩を売ってきたり、自分の個人ブログの内容も嫌味タラタラになったり、それと共に怒りを表現する目を引ん剥いている非常に感じの悪い見ている者の心を不愉快にする画像を平気で貼り付けてるのもいつもの事だ。
こんな感情的で身勝手で不埒な野郎が、実際にこの世に生息して同じ空の下で息をしているのかと思うと本当にゾッとするのだ。
ハッキリ言ってTは、いい女だと噂を聞けば、人の者だろうがお気に入りだろうがお構いなしに興味を抱き、某バーチャル内に上手く誘い込んで萎びたイラストの小部屋の中で口説いて乳繰る事しか頭に無いような男だ。
その為には、手段を選ばないと云っても過言ではなかろう。
魅力的だと噂される人物の知り合いや関係者を言葉巧みに自分のテリトリーに誘いこみ、拒否をしてもしつこく画像詐欺や動画演出で無理やり仲間に引き入れようとし、それでもキッパリ断られよう物なら最終的には、お金を掛けて嫌がらせやストーカー代行を頼んでも相手を精神的に追いやり、元々知り合いだったライバルを蹴散らしてまでその噂の人物を手に入れよと非常で卑劣な行動に出るのも平気な男なのだ。
だが、そんなTの可也の技を用いた作戦や計画にも落とし穴があった。
それは、Tがバーチャルの中で新たに気に入った相手、或いは上に書いた魅力的だと噂される人物だと思い込んでバーチャル内で接近した相手が必ず女性では無いと云う事だ。
剥きになってその相手を狙って追い求めるTの為に仕事欲しさにアニメ関係者(脚本家も含む)や作家などが、ご機嫌を取るために噂の相手の言葉の癖を調べ上げてからその人物になりきって、つまり、なりすましてTの前に現れ、その人物の代わりに演技して接待をしていると云う状態が続いていると云うのが真実だ。」
つまりTは気づかないで男とバーチャル内で戯れたり恋愛遊戯をしたり乳繰り合っていたと云う事になるのだ。―もしかしたら、気づいているのかも知れない、Tは真性のホモかもしれない―
限られた少ない予算で、もの凄く多大な要求に答えるにはそれ以外道は無かったと言えるだろうが、その結果生まれた犠牲は、あまりに大きかったと言えよう。
また、その同性の女装の接待婦は何もアニメ関係者だけでは無いと云う事だ。
その同性の女装の接待婦の中には正真正銘の趣味で女装を楽しんでいるお金持ちのホモやおかまも多いと思われると云う事実だ。
現に日本にハボホテルと云う海外にも繋がるグローバルな大手バーチャル空間があった時にあれほど沢山あったゲイバーやおかまクラブの部屋は今賑わっている日本の某バーチャル空間には跡形も無い有様なのだ。
つまり、他の海外のハボホテルに移動したか、そうでなければ、現在の某バーチャル空間のイラストのウットリするほどの色っぽくて綺麗なデザインに期待して今度はマジ、バーチャルの中で女として生きて恋愛をしたり結婚をしようと思ったのに違いないと思われるのだ。
そんな女装趣味の男性達を女性と間違って無理やりバーチャル内で手篭めにしてしまって惚れさせてしまったTは外で他の女の話をしたり見せ付けると、その口説いた女装趣味のホモの連中の中でももっとも金持ちの人物達に嫉妬されて事件を依頼されて永遠にバーチャルから出て行かないように脅されているのだと思うのだ。
いい迷惑なのはその為に起きた事件によって被害に遭ったり生贄になった人々だと思うのだ。